自宅で昼食を取っていると携帯が鳴る。
「医学書を買い取っていただけますか?」
医学書と言われる場合、看護士・療法士などの使うものは大量に出回っているものがあり、その多くは値が崩れている。そこでこう尋ねることにしている。
「ドクターの使う医学書ですか?」
「そうです」
「西洋医学の場合、新版が出ると旧版は買えないものが多くなります。人体解剖図譜など若干の例外がありますが」
「その解剖図譜ですが、いまお店にお持ちしてます」
「わかりました。数分お待ちください。いまから店に参ります」
というわけでそそくさと食事を済ませ店に直行。たしかに珍しい本でネットでも高値で出ている。
しかし高く売られていても、その額で売れるとは限らない。無闇な高値で数年間ネット上で棚ざらしになっている本も多い。コンテンツのデジタル化で、紙の本は無用の長物と化している場合もある。
一種のバクチだと思い、「賭けなのでこの金額までしか出せません」と伝えると、「別の店ではニベもなく断られたので、売れるだけでも充分です」とのことで商談成立。無事買わせていただいた。果たして売れるかどうか。





